2025年1月2日木曜日

Electric Barbarella(エレクトリック・バーバレラ)

ようやく映画『Galaxina』を観ることが出来た。
20歳で非業の死を遂げたDorothy Strattenの数少ない出演作品だ。
Duran Duranのアルバム『Medazalland』に収録されてる『Electric Barbarella』はこのGalaxinaからインスピレーションを受けていないかと勝手に推測している。
上が『Galaxina』下が『Electric Barbarella』の1シーン。
Strattenの演じたアンドロイドに髪型や雰囲気もよく似ている。
『Galaxina』は脚本がグダグダで、いろいろと残念な映画だが、
アンドロイドを演じるStrattenの存在感は一見の価値がある。
この映画以外『They all laughed(ニューヨークの恋人たち)』ぐらいしかない彼女の存在へのオマージュの様に感じられる。際どい表現をギリギリまで行うところなど、アートスクール出身の彼等らしいと思う。
『Medalland』は、映画『Saint』のサントラに使用された『Out of my mind』など印象的な曲もあるのに殆ど評価されなかった。時代が彼らに理解を示さなかったからだ。




2024年11月4日月曜日

High Fidelity(ハイ・フィデリティ)

ニック・ホーンビィ著の『ハイ・フィデリティ』やっと読み終えた。
主人公はちょっとマニアックなレコードを取り扱う店のオーナー。
音楽の趣味以外、最低な奴だと思ったけど、読むにつれて段々憎めない奴に変わる。
浮気した旦那の腹いせに貴重なレコード盤を二束三文で売り飛ばそうとする女性。
主人公は喉から手が欲しいと思うのに断る。
ずっと後になって後悔するところも人間らしい。
ニック・ホーンビィの自伝的な物語とも聞いているが、
ということは、彼は随分女性を泣かしてきたということか。
この作品は2000年に映画化されて、2020年にはドラマシリーズ化されている。
映画は日本のロスジェネ世代に響いて、メディアでも結構取り上げられた。
俳優のジョン・キューザックがとても気に入って映画化したとか。
『Walking on sunshine』でジャック・ブラックが弾け飛ぶシーンで
恥ずかしがるジャック・ブラックにジョン・キューザックは
「もっと激しく」と無理強いしたとか。
映画はシカゴの設定、原作はイギリスが舞台だ。
イギリスでもドラマ化されたらいいのにと思う。

この作品を途中まで読んで、主人公の性癖にウンザリして、しばらく読む気が
起きなかったけれど、ふともう一度手に取って読み返してみた。
もんどり打って、苦しむ最後の悪あがきの様な主人公の赤裸々な告白。
人生の節目をきっかけに、彼の中で意識が変わっていく
ラストになるにつれて、どんどん引き込まれていきそして読み終わった途端、
もう一度はじめから読み返したいと思う様な、そんな本。
音楽に対する主人公の批判精神は本当にキツイ。UK音楽を知っている人ほどそう思うだろう。そんな風に切り捨てていたら、何も聴けなくなるだろう。音楽の趣味が、主人公のこだわり、と言えばそうなのだが、コンプレックスと繋がっている。私も随分日の当たらない音楽を聴いてきたものだが、流行の曲も大好きだった。だから主人公のわからず屋加減には手に余ると感じる。映画ではジョン・キューザックやジャック・ブラックがキュートに演じていて、その辺は受け入れやすい雰囲気になっているなと思う。

Electric Barbarella(エレクトリック・バーバレラ)

ようやく映画『Galaxina』を観ることが出来た。 20歳で非業の死を遂げたDorothy Strattenの数少ない出演作品だ。 Duran Duranのアルバム『Medazalland』に収録されてる『Electric Barbarella』はこのGalaxinaからインス...