2013年10月16日水曜日

Bodily Functions / Herbert

Herbertさんは長い間
『100lbs』が一番好きだと思っていたし、
『Friday they dance』の件に関しては
ここのブログにも少し紹介した位、
思い入れがありました。

でも久しぶりに聴いた『Bodily Functions』の
その不可思議な音の世界に
強烈に惹きつけられてしまいました。

もしかしたらこれはすごいアルバムかもしれない、
と今更ながらに再評価進行中。

実際、NMEの年間top50でも
上位に君臨した事があるらしいです。

『私は貴方をよく知らない』で始まる
けだるい女性の歌声、
そして切ないピアノ。

ハウス/テクノ/ジャズの融合は
さながら近未来に再成された
クールジャズの様に美しく
どこかこの世のものでない危うさを感じます。

女性の声で綴られるリリカルな詩。
フレンチ・シネマの様にさりげなく
ドラマは進行していきます。

『出ていって、もう会いたくない』

かと思えば

『あなたの事がとても恋しいの』

だとか。
やれやれ。
女心は秋の空のように厄介で。

ただの甘たるいだけの曲なら、
履いて捨てるほどあるかもしれないけれど、
彼の手にかかれば
完璧に計算されたリズムに乗せられた
ダンサブルかつミステリアスな作品に仕上がる

まるで極上のワインを飲みながら
黒光りするグランド・ピアノの側で歌う
美しい女性をうっとり眺めているような気分。
空には満天の星、
そして銀河系レベルのロマンスが進行中。

とにかく上質な気分を味わえるアルバムです。

エクセター大学で演劇と音楽を学んだ彼。
どんな青春を送ったのでしょうか。

ふと疑問に思うのは、
「この歌詞は一体、誰が書いたんでしょうか?」
彼なんだろうか。
それとも歌っている彼の奥さんなんだろうか。

出来ればよりロマンティックな事実であって欲しいなんて
身勝手な妄想が展開中。


ボディリー・ファンクションズ・スペシャル・10thアニヴァーサリー・エディション

Herbertのサイトから視聴も出来ます。

Matthew HerbertのMusicコーナー





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